絶対パスと相対パスの違いと使い方

IT入門者
先生、『path』って何ですか?

IT研究家
『path』は、コンピューターの記憶装置におけるファイルやフォルダーの所在を表す住所に相当する文字列のことです。

IT入門者
なるほど。じゃあ『絶対パス』と『相対パス』の違いって何ですか?

IT研究家
『絶対パス』は、最上位の階層から目的とするファイルやフォルダーのある階層までの道筋をすべて記述して所在を指定したもので、『相対パス』は、起点となる現在位置からの道筋を記述して所在を指定したものです。
pathとは。
「パス」とは、コンピュータの記憶装置において、ファイルやフォルダーの居場所を示す住所を表す文字列のことです。記憶装置は、一つのフォルダーの中にファイルやフォルダーがまとめられ、まとめられた各フォルダーの中にもファイルやフォルダーがまとめられ…といったように、階層が深くなるほど枝分かれする入れ子状の階層構造をしており、その居場所は上位の階層からドライブ名・フォルダー名・ファイル名などを「/」や「\」で区切った文字列で指定します。
最上位の階層から目的のファイルやフォルダーのある階層までの道筋をすべてたどって居場所を指定したものを「絶対パス」といい、現在位置を起点とした道筋をたどって居場所を指定したものを「相対パス」といいます。
絶対パスと相対パスの定義

絶対パスとは、ファイルやフォルダーの場所をコンピューターのルートディレクトリから順番に指定したパスのことです。例えば、Cドライブの直下に「Users」というフォルダーがあり、その中に「user1」というフォルダーがあり、その中に「Documents」というフォルダーがあり、その中に「example.txt」というファイルがあるとします。この場合、example.txtへの絶対パスは「C\Users\user1\Documents\example.txt」となります。
相対パスとは、現在のディレクトリを起点としたファイルやフォルダーの場所を指定したパスのことです。例えば、現在のディレクトリが「C\Users\user1\Documents」で、example.txtが同じディレクトリにある場合、example.txtへの相対パスは「example.txt」となります。
絶対パスのメリットとデメリット

絶対パスとは、ファイルやフォルダーの所在を最上位の階層から目的とするファイルやフォルダーのある階層までの道筋をすべて「/」や「\」で区切った文字列で指定することです。絶対パスのメリットは、絶対パスを指定すれば、どの階層からでもファイルやフォルダーにアクセスできることです。これは、絶対パスはファイルやフォルダーの所在を完全に指定しているためです。
絶対パスのデメリットは、絶対パスが長くなってしまうことです。これは、絶対パスは最上位の階層から目的とするファイルやフォルダーのある階層までの道筋をすべて指定しているためです。また、絶対パスは移動や削除などの操作を行う際に、その操作に影響するすべての絶対パスを変更する必要があります。
相対パスのメリットとデメリット

相対パスのメリットとデメリット
相対パスは、現在の作業ディレクトリを起点としてファイルやフォルダーの位置を指定するため、絶対パスよりも短いパスで済むというメリットがあります。そのため、コードの可読性や保守性が向上します。特に、複数のディレクトリにまたがってファイルを管理している場合や、ファイルやフォルダーを頻繁に移動させる場合には、相対パスを使用することでパスを短く維持することができ、ミスを減らすことができます。
ただし、相対パスには、現在の作業ディレクトリを変更すると、パスの意味が変わってしまうというデメリットもあります。例えば、現在の作業ディレクトリを「C\Users\user\Desktop」に設定していて、「相対パス ./file.txt」というファイルを参照している場合、現在の作業ディレクトリを「C\Users\user\Documents」に変更すると、「相対パス ./file.txt」は「C\Users\user\Documents\file.txt」を指すことになります。これは、ファイルやフォルダーの移動を頻繁に行う場合や、複数のユーザーが同じコードを使用する場合には、問題となる可能性があります。
絶対パスと相対パスの使い分け

絶対パスと相対パスの使い分け
絶対パスと相対パスは、コンピューターの記憶装置上のファイルやフォルダーの場所を指定する方法です。絶対パスは、最上位の階層から目的とするファイルやフォルダーのある階層までの道筋をすべて記述して所在を指定します。相対パスは、起点となる現在位置からの道筋を記述して所在を指定します。
絶対パスは、ファイルやフォルダーの場所を正確に指定できるので、他のコンピューターとファイルを共有したり、ファイルやフォルダーを移動させたりする場合に便利です。相対パスは、起点となる現在位置からの道筋を記述するので、起点となる現在位置がわかれば、ファイルやフォルダーの場所を簡単に指定できます。そのため、同じフォルダー内にあるファイルやフォルダーへのリンクを作成したり、同じフォルダー内にあるファイルやフォルダーを移動させたりする場合に便利です。
絶対パスと相対パスの使い分けは、ファイルやフォルダーの場所を指定する目的によって異なります。ファイルやフォルダーの場所を正確に指定する必要がある場合は絶対パスを使用し、起点となる現在位置からの道筋を簡単に指定したい場合は相対パスを使用します。
絶対パスと相対パスを上手に活用するコツ

絶対パスと相対パスを上手に活用するコツ
絶対パスと相対パスは、コンピュータの記憶装置上のファイルやフォルダの場所を指定するための2つの方法です。絶対パスは、最上位の階層から目的とするファイルやフォルダのある階層までの道筋をすべて書いて場所を指定したものです。一方、相対パスは、起点となる現在位置からの道筋を記述して場所を指定したものです。
絶対パスは、ファイルやフォルダの場所を明確に指定できるので、他のコンピュータやネットワーク上のファイルやフォルダにアクセスするときによく使用されます。相対パスは、現在位置からの相対的な場所を指定するので、同じフォルダ内やその下位階層のファイルやフォルダにアクセスするときによく使用されます。
絶対パスと相対パスは、それぞれにメリットとデメリットがあります。絶対パスは、ファイルやフォルダの場所を明確に指定できるので、場所がわかりやすいというメリットがあります。しかし、ファイルやフォルダを移動したり、名前を変更したりすると、絶対パスも変更する必要があり、手間がかかるというデメリットがあります。相対パスは、起点となる現在位置からの相対的な場所を指定するので、場所がわかりにくいというデメリットがあります。しかし、ファイルやフォルダを移動したり、名前を変更したりしても、相対パスは変更する必要がないので、手間がかからないというメリットがあります。
絶対パスと相対パスを上手に活用することで、ファイルやフォルダを効率的に管理することができます。
